![]() | 六地蔵菩薩 |
日本では平安中期以来、六地蔵の信仰が盛んになったといわれます。
また道祖神と習合したため、日本全国の路傍でも数多く祀られることとなりました。
人は死後に,生前の行為の善悪のいかんによって 地獄道,餓鬼道,畜生道,修羅道,人間道,天道 という「六道」の境涯を輪廻,転生するといわれ
この苦しみから解脱するために六地蔵菩薩に救いを求めたのです。
これら六地蔵にそれぞれ銭一文を供養するために 六文銭という発想が起こり三途の河の渡し賃ともなりました。
六地蔵の個々の名称・像容は典籍によって異なり、持物と呼称は必ずしも統一されていません。
1 地獄道
大定智悲(だいじょうちひ)地蔵
持物:宝珠と手錫杖(しゃくじょう)上部にいくつもの輪を付けた杖。
2 餓鬼道
大徳清淨(だいとくしょうじょう)地蔵
持物:宝珠と与願印(よがんいん)右手を下げて手の平を前に向けた印相。
3 畜生道
大光明(だいこうみょう)地蔵
持物:宝珠と如意宝珠(にょいほうじゅ)あらゆる願いを叶える、たまねぎのような形の不思議な珠。
4 修羅道
清淨無垢(しょうじょうむく)地蔵
持物:宝珠と梵篋(ぼんきょう)経典を納める小箱。
5 人間道
大清淨(だいしょうじょう)地蔵
持物:宝珠と施無畏印(せむいいん)右手の5指をそろえて伸ばし、手のひらを前に向けて、肩の辺に上げる印相。
6 天 道
大堅固(だいけんご)地蔵
持物:宝珠と経巻(きょうかん)経文を記した巻物。